先日ニュース番組を見ていて驚いたことがありました。
それは、ご年配の方が通う「夢のみずうみ村」というデイサービス施設のお話。
通常の施設であれば、「バリアフリー」が当たり前なのに、そこは「バリア有り~」なんですって。
なぜ「バリア有り~」にしているかというと、「バリアフリー」に慣れてしまうと、「バリアフリー」でしか生活できなくなってしまうから。
施設側の人にしてみたら、勇気のある決断だったと思います。転ぶことがないように、何かあったら心配、など先回り先回りして、障害になるものを排除したくなりますから。
通所している人にとっては、何が幸せなのでしょうか。
段差のある生活ができていたのに、段差を超える日常がなくなってしまったら……。
リハビリのために通っているつもりが、逆に衰えに行っているなんて結果も起こってしまうのかもしれません。
今回自分が気が付いた思い込み(ビリーフ)は
- 介護施設はバリアフリーであるべき
- ご年配の方にはバリアフリーの施設の方が良い
- 年を取ったら、あらゆる事ができなくなるばかり
ということ。
インタビューに答えていた男性は、手が麻痺していたのに、この施設に通うようになって、すこしでもやってみようという意欲がわき、今では自分の手で歯磨きができるようになったと、笑顔で話していました。
そんな姿をみると、自分の思い込みは、「真実」ではないなと思いました。
そしてこの「バリア有り~」を知って、ふと思い返したのが、育児も同じだなということ。
子どもが失敗しないように、
「明日、〇〇が必要なんじゃない?忘れないようにね。」
とか、
「もし失敗して〇〇になっちゃったら、△△してみるといいいよ」
とか。
私たち親は、兎角子どもの困りそうなことを先回りして、事前に気付かせたり、障害を取り除いたり、保険をかけたり。
バリアを自力で乗り越える機会や、失敗から学ぶ機会を奪っていることと、似ているんだなぁと思いました。