感じないことで守ってきたものと、失ってきたもの
ストレスの多い環境にいると、
少しずつ「感じる力」が弱くなっていくことがあります。
最初は、小さな違和感に気づいていたはずなのに。
いつの間にか、それが気にならなくなる。
というよりも、気にならないようになっていく。
それは、ある意味では自然な変化です。
ちゃんと生きるために、必要な変化でもあります。
鈍感になることで得られるもの
鈍感になることには、役割があります。
すべてをそのまま受け取っていたら、
心が先に疲れてしまうからです。
だから人は無意識に、
自分を守るようになります。
少し距離をとる。
深く受け取らない。
気づかないふりをする。
そうやって、なんとか日々を続けていく。
それは弱さではなく、適応です。

自分の内側にも広がる鈍感
ただ、その適応は、
ときに内側にも広がっていきます。
本当は少し嫌だったこと。
本当は少し嬉しかったこと。
そういった小さな感情の揺れが、
だんだんと拾えなくなっていく。
気づけば、何が好きで、何が嫌なのか。
その輪郭が曖昧になっていくことがあります。
感情の感度
そしてあるとき、
ふと立ち止まったときに思うのです。
「そこまで悪くないはずなのに、
なぜか満たされていない」と。
理由がはっきりしないまま、
静かな違和感だけが残る。
それはもしかすると、
感情の感度が少しずつ鈍くなっている
サインなのかもしれません。
生きのびるために必要だった鈍感
大切なのは、
鈍感であることを
否定することではないと思っています。
それはあなたを守ってきた力だからです。
その時々を生き延びるために、
必要だった反応です。
ただ、そのままの状態がずっと続いてしまうと、
今度は「自分の感覚」が見えにくくなっていきます。
少しずつ思い出す
もし今、
少しでも思い当たるものがあるとしたら、
いきなり大きく変えようとしなくても
いいのかもしれません。
今日一日で、ほんの少しだけ。
違和感に気づいてみる。
嬉しかった瞬間を思い出してみる。
本当はどう感じていたのかを、言葉にしてみる。
それくらいの小さな動きで十分です。
感覚というのは、急に戻るものではなくて。
少しずつ、思い出していくものなのだと思います。
自分の選択を心に問う
鈍感になることで守ってきたものがある。
そしてその裏側で、
少しずつ遠ざかっていたものもある。
そのどちらも、間違いではありません。
ただ、これから先の人生を選び直すとしたら、
もう一度、自分の感覚とつながり直していくという
選択もあるのかもしれません。
静かに、少しずつでいいと思います。
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