以前、料理教室に通っていた時のことです。
その料理教室は、
現役のシェフが先生となって、
お店のレシピ・味を教えてもらえるという
とても素敵なクッキングスクールでした。
大体３～4名がひとグループになって、
２品くらいの料理を作り上げていきます。
できあがりの段階になると、
最後の味のチェックを先生がしてくれるのですが、
私たち生徒の味付けが控えめすぎるのか、
毎度先生はドバドバとバターや塩を追加する
ことが多いなというのがこれまでの体験でした。
健康や体形が気になるので、
えーーそんなにバターを入れるの？！
と思うのですが、
先生がいれた分、確実に
おいしくなっているんですよね。
ある日、
グループで料理を作っていた時のこと。
その日は私が最後の味の調整をする
流れになりました。
ちょいちょい味見をしながら、
塩を足していくのですが……
どうせ先生が最後どばーっと入れるんだから
先に入れておけ！
と言わんばかりに、
何を血迷ったのか、
深く考えずに、最後の最後に私は
多めに塩を投入してしまいました。
さて、先生がソースの味見をしに
回ってきました。
先生がスプーンですくって
さっと口にいれた瞬間
「うわぁっ、しょっぱいねー」と言いながら
こちらを見た時の顔が、とってもしかめっ面で
私には怖い顔に見えたのでした。
その後、
実は塩をいれた後よく混ぜていなかったことが判明し、
しっかり混ぜ合わせたら
先生からOKをいただき、本当にホッとしたのでした。
たまたま塩が投げ入れられた場所を
スプーンですくって味見をしたようです。
そうして事なきを得たのですが……
私には、あの先生の怖い顔が
目に焼き付いてしまっていて……。
確かに少し強面ではありますが、
本来はとても優しくて気さくな先生なのです。
その顔を思い出しては、
あの先生に怒られたくないなぁ、
また失敗したらどうしよう、
と、ありもしない事を心配していたりしました。
そこで取り組んだのが、
その先生の顔の記憶の操作です。
NLPでは、サブモダリティチェンジというのですが、
嫌な感情に紐づくイメージなどを
感じ方が楽になるように
記憶の中で変化させていきます。
例えば、その先生を思い浮かべた時に
記憶の中のイメージで
- 自分の右側に思い浮かんでいるのであれば左側に動かしてみる
- 自分の近くに大きく思い浮かんでいるのであれば、遠くに小さくなるように動かしてみる
といったようなイメージの操作です。
（視覚以外の操作も可能です）
これは本当に不思議なのですが、
記憶の中のイメージを操作するだけなのに、
嫌な感情が和らぐのが感じられるんですよね。
いろいろな調整をしてみて、
マイナス感情が一番和らいだ部分で、
パチリと写真を撮るようにして固定させます。
今後はその記憶を思い出すときに、
その固定させたイメージが思い浮かぶように
リハーサルを重ねると大分楽になるのです。
私たちは、たった一瞬の顔の表情を切り取って
勝手に記憶します。
それを勝手に思い出して、
勝手に嫌な感情を紐づけてしまっています。
今、先生に怖い顔をされているわけではないのに、
記憶の中の怖い顔
（しかも私が勝手に怖いと決めつけている顔）を
思い出しては、ご丁寧に嫌な感情を
何度もおかわりして味わっていたりします。
みなさんにも、そうした記憶ってないですか？
会議の時の上司のあの表情。
ママ友のあの時の視線。
病気で苦しんでいた時の親の顔。
サブモダリティで
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